その5 当日券②【キャンプ】

さて、長編シリーズの最後は、ウィンブルドン名物Overnight Queueことキャンプについてです。

ウィンブルドンのqueueは年々長くなる傾向にあり、ほんの数年前までは当日午後に行っても、ほとんど待たずに入れたり、チケット売り場に行くとそれぞれリターンチケットを持っていて、「センターコートのチケットが£XXで買えるよ」ということもありましたが、今やそんな幸運には滅多に出会えなくなりました。ショーコート、特にセンターを狙うのなら、前泊はほぼ必至となっています。そこで、今回はキャンプのあれこれをQ&Aの形でお伝えしようと思います。

Queue Villageのテント村
Q1. いつ、どこへ行けばいいの?

場所は当日並ぶ場合と同じく’the Queue’で、いつ、というのも前回のブログでお伝えしたのと同じように、何日目か、あるいは天気はどうかで変わってきます。オフィシャルサイトには、「前日の午後2時より前には来ないように」と書いてありますが、それをまともに守っていたらショーコートは狙えません。初日は特に人気なので、2日前から並ぶ人もいるくらいです。全般に天気の悪かった2024年は夜からでも大丈夫だったので、2025年は前日の午後4時すぎに並び始めたところ、Queue Cardの番号は1467番!なんとNo.2コートにギリギリ間に合ったというところでした。

Q2. 途中で列は離れて良いの?

Queue Cardをもらうまでは何があっても離れては行けません。基本その場にいる人の分しかくれないので、「連れがいまトイレに行っている」と言っても、厳しい人だと渋ったりすることもあるためです。

Queue Cardをもらった後なら、トイレに行ったり、食べ物を買いに行ったりするために列を離れることは許されています。ただ目安は「30分程度」です。近くにホテルを取って、夜中はそこで寝ることを勧める人もいますが、これは基本「ルール違反」です。夜中(特に早朝)も係員が巡回していて、ずっと空のテントは列から蹴り出したりすることもあります。滅多にないことではありますが、危険を冒すのはやめましょう。係員が回ってきてるかもしれないと思ったら、ホテルでも安眠できませんよね。テントがしばらく空になっていると係員が周囲の人に「このテントの住人は確かにいるか?」と確認することがあります。列の前後の人と挨拶くらい交わしておくと、長めに列を離れるときに、「もし係員が来たら『食べ物買いに行ってる』って伝えてね」と頼めます。

Q3.何を持っていったらいいの? 
〜必須アイテムとあったら便利なもの〜
  1. 必須アイテム
  • テント、スリーピングバッグ、簡易マットなど
    • 7月とは言え、日本と違ってロンドンの夜は冷え込みます。芝生の上で「野宿」するので、 防寒対策は必須です。記録的な暑さだった25年ですら、夜はかなり涼しくなりました。テントだけ、スリーピングバッグだけ、マットだけという人たちもいましたが、結構辛そうでした。
  • 携帯電話のパワーバンク(モバイルバッテリー)
    •  これも絶対必要です。前項までに書いたように、チケットの管理等すべてアプリで行われます。携帯のバッテリーがなくなってしまったら何もできなくなってしまいます。ちなみにQueue Villageには一応internet hubという小屋が設置されますが、多くの人が利用するので、繋がりは非常に悪いです。モバイルWi-Fiもあれば便利でしょう。

 2.あったら便利なもの

  • 除菌シート、ティッシュなど(トイレ用)
  • 耳栓(野原は声が遠くまで届きます。結構離れたところで行われている会話がすぐ近くで聞こえます。夜、ちゃんと眠りたいのであれば防音対策も必要です)
  • 水筒:水はビリッジ内のwater fountainでレフィル可能です。会場内にもファウンテンはあちこちにあります。
  • 防寒用のジャケットなど
Q4.  食べるところはあるの?

ビリッジ内には何件か屋台が出ます(オフィシャルサイトにもそう書いてあります)が、これは朝ごはん用で、早朝から昼ごろまでしか営業しません。しかも、非常に割高でハンバーガーと飲み物で5000円くらいは覚悟してください。そこで対策としては、

  1. スーパーやベーカリーで買っていく
  2. 近くの街まで買いに行く=片道徒歩10分くらいのところにテイクアウェイ(イギリスではtake outでなくtake awayと言います)できるレストランがいくつかあります。
  3.  Uber EatsやDeliverooなどで出前を取る。Uber Eats, Deliverooなどのアプリを入れておくと便利です。ウィンブルドン周辺のレストランならみなどこに届ければよいか心得ているので、安心して頼めます。出前の届け先には、Wimbledon Park Road Gateを指定してください(それ以外の場所への出前は禁じられています)。アプリにドライバーの現在地が表示されるので、近づいてきたらゲートまで取りに行きます。
  4. スナックや果物、サンドイッチなど簡単なものなら、Revelstoke Road Gateを出てすぐのところにあるコーナーショップで購入できます。
The Queue近くのお勧めのレストランやお店
  • 🍕Franco Manca (Southfields, Wimbledon) モチモチピザが人気のピザのチェーン店です。
  • 🇲🇽Wahaca, Wimbledon メキシカンタパスのチェーン店。ベジタリアンバージョンもあり、ヘルシーなタパスを売りにしています
  • 🥖GAIL’S Bakery, Southfields  高級ベーカリーのチェーン店。ちょっとお高めですが、サワードウのバケットサンドやオープンサンド、デニッシュの種類も豊富です。
  • 🇮🇹The Olive Garden カジュアルなイタリアンレストラン。パスタがお勧め。
  • 🇻🇳Pho Wimbledon ベトナム料理店。安く上げたいならここ! フォーも麺とスープ、トッピングなどをそれぞれのコンテナーに分けてデリバリーしてくれるので、デリバリーでも麺が伸びる心配はありません。
Q5.トイレやシャワーは?

シャワーはありません。トイレは2種類用意されています。

一つはコンテナーの中に3〜4個の個室が設けられ、手洗い場もあります。洗顔や歯磨きはここで行います。

もう一つは簡易水洗の仮設トイレで、非常に沢山用意されています。

ただどちらも時間の経過とともに状態は悪くなっていきます。

特に簡易水洗の仮設トイレの方は初日から数日後には余り使いたくない状態になっていきます。こちらは手を洗うところもないので、ウェットティッシュは必携です。

Q6.持っていった荷物はどうするの?

手荷物預かり所(Left Luggage)がQueue Villageの中と、会場の手前に2か所設けられていて、一つ£1で預かってくれます。テントや寝袋などはここに預けて、帰りにピックアップするシステムです。早朝5時頃には係員が起こしに来ますので、テントや寝袋を片付けて預かり所に持っていきますが、出遅れるとここの待ち時間も長くなるので、できれば早めに預けてしまいましょう。

預けられる荷物は最大機内持ち込みのサイズのキャリーケースまで、とされていますが、実際にはそれより大きな荷物も預かっていました。

テント・寝袋のリサイクル

キャンプ組の中には使ったテントや寝袋、マットを「置いていく」人も結構います。

列の中に置いていかれたテントなどは、係員がバギーで回収していきます。

また自分で’Left Luggage’の隣に設けられた’Tent Donation’のコーナーに持ち込むことも出来ます。

壊れたり、古くなったテントばかりかというと、実際にはまだタグのついた新しいテントも結構あります。1〜2人用のテントは数千円で買えるので、預けて、帰る前にピックアップするのが面倒だから置いていく、という人たちがいるのです。

初日以降であれば、持参せずにこうしたテントを利用するという手もなくはありません(常に状態の良いテントが見つかるとは限りませんが)。

では大会後、これらのテントや寝袋はどうするのか? ロンドンのホームレスの人たちに配られます。「ウィンブルドンでは何も無駄にしない」がモットーだそうです。

このブログではウィンブルドンのチケット入手方法を、できるだけ網羅的に、なにより正確に、お伝えしようとしてきましたが、抜けているところ、最新情報と異なっているところがあるかもしれません。

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